少年サンデーといえば、
「男組」
だったのだが、
残念ながら30年以上前に連載終了してしまいました。
「いったいいつの話してんだ！」
と怒りの声が聞こえてきそうだが、
この漫画、ほんとに面白かったんです。

男組(1) (少年サンデーコミックス) (1974/10/01) 池上 遼一雁屋 哲 商品詳細を見る

神竜剛次という生徒のために無法地帯と化した青雲学園は、
その対抗策として、少年刑務所から一人の男を招聘します。
その名も
流全次郎
手錠をしたままでの登校という設定も凄いんだけど、
神竜のほうはもっと破天荒。

いつも日本刀を所持しており、
教室をまるで銀座の高級クラブのような内装に改造、
しかも近隣高校の番長連合を集めて、
武道館で会合を開くという傍若無人ぶり。
たかが一介の高校生がですよ（笑）
彼らはやがて日本社会を裏から牛耳る、
影の総理という巨大な悪に戦いを挑んでいくのだから、
もはや常軌を逸しています。
何度も言いますが、彼らは高校生。

脇キャラも魅力的な奴らがたくさん出てきて、
イラストレーター大柴さんの一押しは冷酷非情の殺人機械。
「ふしゅるふふ～っ」
と、変な奇声を発する蟷螂拳の使い手なんだけど、
自分の生い立ちを語りながら襲ってくるお茶目な一面も。
他にも陳家太極拳の使い手、八極拳が武器の影の軍隊など、
とにかく多彩だったなぁ。
あ、巨漢伝馬というのもいたっけ。

ちなみのこの漫画に、草食系の男子はいっさい出てきません。
近頃男の影が薄くなったとお嘆きの貴兄へ、
ほんと面白いから、未読の人は読んでみて。
わしももう一度読みなおそうかな。

殺人機械の蟷螂拳は、私の中では少林寺の蟷螂拳よりインパクト大です。ビーバップ？クローズZERO？ルーキーズ？男組を読んだら・・・ぬるすぎるぜ・・・ケッ！

少林寺の蟷螂拳を見たときは、
実際はこんな動きなんだとびっくりしましたが、
やはり殺人機械の「ふしゅるふふ～」には適いません。
高柳のダブルヌンチャクもカッコよかった。
う～。大柴さんと「男組」談議してぇ。